賃貸物件では駐車場を借りる人も多いですよね。しかし、賃貸物件の駐車場では、違法駐車や迷惑駐車などのトラブルが発生することも珍しくありません。きちんと契約者ごとに駐車位置が指定されているにも関わらず、見知らぬ車が駐車されていて、自分の車を駐車することができないのです。
今回はこのような賃貸物件トラブルの一つ、「違法駐車」・「迷惑駐車」について解説します。
違法駐車は、常習的なケースが多い
違法駐車をする人は、常習的に行う人が多いようです。
Aさんは一度自分の駐車場に違法駐車されてしまい、持ち主が戻って来た段階で車の移動を促し、自分が契約している旨を伝えて注意を促しました。しかし、数日すると、また同じ車がAさんの契約している駐車場に、勝手に車を停めているのです。このときも口頭で注意をしたのですが、その後、何度も迷惑駐車を繰り返されてしまい、Aさんは困り果ててしまいました。
まずは、管理会社に相談
こうった迷惑行為があった場合、自力で車を移動させたり、テープや張り紙をするなどもNG行為です。相手とのトラブルに繋がる可能性が高まるためです。場合によっては、相手方に損害を賠償しなければいけないという、最悪のケースも想定されます。そのような事態を避けるためにも、違法駐車や迷惑駐車については、すぐに管理会社に相談するようにしましょう。日時や場所を特定するために、スマホなどで写真を撮影して、管理会社へ知らせるのも良いでしょう。
なかには警察に連絡をするという人もいますが、警察は民事不介入という原則に基づき、私有地での無断駐車については対応してもらえないことが多いようです。
相手に損害を賠償請求できる？
不動産のトラブルの中でも、「迷惑駐車」というと、少し軽いニュアンスに感じる人もいるかもしれません。しかし、判例の中には1000万円近い損害賠償請求を認めた事例もあります。
慢性的な被害が発生している事例であれば、周辺相場程度の駐車料金を請求できる可能性もあります。
このような相談も弁護士を通じて行うことができるます。
「こんな相談、弁護士は聞いてくれないだろう」などと最初から決めつけずに、専門家に相談をしてみるのが良いでしょう。
【監修：弁護士 山村 暢彦】
