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裁判例ノック3本目 原状回復

弊所 弁護士・寺田の裁判例ノックですっ‼
皆さまに役立つ過去の裁判例を、ご紹介していきますっ‼

東京地裁H6.8.22
【事案】
賃貸借契約終了時に賃借人が自己の費用をもって原状回復の処置をとり、明け渡すとの特約がありました。
しかし、賃借人が退去にあたり補修をしなかったため、賃貸人がカーペットの張替え・壁のクロスの張替え等の原状回復費用を支払い、賃借人に、その請求をしたという事案です。

【結論】
賃貸人の請求の一部が認められました。
具体的には、
・カーペットの張替え代は認めないがクリーニング代は認める。
・クロス張替え代は認めるが、下地調整等の代金は認めない。
・室内クリーニング代については認める。
と、いった内容でした。

損耗の程度に応じた賃借人の負担を認めた裁判例です。
もっとも、通常の損耗にあたるような部分については、賃借人の負担とすべきでないような言及もされており、一定の負担を負わせることは可能であるが、やはり賃借人にとって有利であるといえます。

【文責:弁護士 寺田 健郎】

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