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放置された空き家による損害賠償の発生

日本では空き家が増加傾向にある
現在日本では、空き家が急増しています。これは人口減少や高齢化社会の到来など、複合的な要因によって引き起こされていると考えられます。2033年、空き家は約2150万戸、空き家率は30.2%に達すると予測されており、今後15年では全国の3件に1件が空き家になると言われています。
空き家を放置することで、どのようなリスクが生じるのでしょうか?今回は空き家を放置するリスクについて、解説します。

空き家を放置することで、大きなトラブルが生じることがある
空き家を放置することは、非常に大きなリスクを孕んでいます。
一つは老朽化による倒壊です。空き家は適切な管理が行われないことで、老朽化が早く進行します。弱くなった構造材では、地震や台風が来た時に簡単に倒壊してしまいます。つまり、空き家の倒壊によって、隣家に被害が及んだり、通行人がケガをする可能性があるということです。
また、空き家は人の目が少ないことから、放火による火災などの事件に巻き込まれることもしばしばあり、犯罪の温床となることもあります。

もし、自分の所有する空き家で、人がケガをしたらどうなるのか?
あなたの持っている空き家が倒壊して、隣家に損害を与えた場合、どのような責任が生じるのでしょうか?
まずは相手の居宅に損害が発生すれば、物件損害が発生します。倒壊した家屋の解体・撤去費用も発生することが予測されます。
さらに人身傷害があった場合で人が亡くなった場合は、死亡逸失利益(生きていた場合得られたであろう利益)・慰謝料・葬儀費用などが請求されると予測されます。

このように損害賠償の金額は、数千万円~数億円となることも予測されるため、空き家については売却するか、賃貸するかなどして、放置しないようにすることが必要でしょう。

今後は異常気象による台風の発生、地震などの災害リスクも高まることが予測されています。空き家については、今一度、管理を見直す必要があるでしょう。

【監修:弁護士 山村 暢彦】

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