最近、ご相談を多く受けているクレーマー対応についてお話しいたします。
クレーマーは、担当者が疲弊しますし、きちんと対応しないと終わりが見えないので、かなり会社の負担になってしまいます。
今回は、初期対応で気を付けるべきことを、ご説明します。
①クレーム内容のヒヤリング
まずは、何に怒っていて、どういう要求をしているのかを確認しましょう。
怒っている理由に、会社側の落ち度があるのかどうか、要求していることが法的に妥当かどうか、これで対処方法が大きく変わってきます。
②いったん、結論を持ち帰る
よくあるのが、相手がすごい勢いで怒っているので、会社側の責任がないことまで謝ってしまう、相手が明らかにおかしいことを言っているからと、その場で反論する、という初期対応です。このような対応は、あまり良くないです。
クレームの内容によって対応が大きく変わりますし、初期のクレームの段階だと、双方が熱くなってしまうことが多いので、一度持ち帰って、冷静に対応を考えて回答したほうが良いです。
持ち帰り方は、
「社長と相談して、改めて回答します。」や、
「一度、弁護士と協議して、改めて、回答します。」で、良いです。
「逃げるのか!」などと言われても、「今の時点では回答できません。」と、きっぱりと対応してください。
初期対応としては、以上の2つがポイントです。
その後、先方の要求と、こちら側の落ち度、法的な見通し、そのための手続コストなどを検討して、落としどころを見極めていくこととなります。
【文責 弁護士 山村暢彦】