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その契約、大丈夫ですか? 個人間での中古マンション購入のトラブル

友人からマンションを購入したけれども、未払い組合費がある
個人間での不動産売買は、トラブルに発展するケースがあります。今回はそんな事例について紹介いたします。

<モデルケース>
タナカさんは友人サトウさんが居住していたマンションを安く譲ってもらえるということで、不動産会社を介さず売主サトウさんのマンションの一室を600万円で購入しました。
しかし、その後マンション管理組合の理事長より、友人サトウさんのマンション管理費の滞納が200万円分あること、長期大修繕の各戸の負担金80万円が未払いであることも伝えられました。そしてタナカさんは、代わりに支払いをして欲しいとの、通達を受けたのです。
タナカさんは、友人サトウさんが未払いであったマンション管理費と大規模修繕の各戸負担金を支払う必要はあるのでしょうか?

未払い管理費は誰が払うの?
理不尽なようですが、タナカさんはマンション管理費と大規模修繕の各戸負担金の合計280万円について、支払いを拒絶できない可能性が高いと言えます。
マンションに関しては、区分所有法(マンション法)という法律が適用されます。この区分所有法の7条と8条には次のように定められています。

つまり、マンションのような集合住宅を区分所有するためには、他の区分所有者に対する債権、マンションの規約や組合の集会に基づく債権、管理者への債権について支払いについては優先して弁済してもらう先取特権が認められていること、これについては特定承継人であるタナカさんにも主張できるということが書かれています。

※特定承継人とは、他人から個別の権利を承継する人のことです。
本モデルケースだと、不動産売買によって所有権を取得するタナカさんがこれに該当します。

マンションの大修繕費用も、未払い?
そもそもマンションの大規模修繕とは、マンションを劣化から守り、快適にマンションに住み続けられるようにするための工事のことを言います。通常は12年に1回行われることが想定されており、4ヵ月以上の工期となることもあります。
大規模修繕費はマンション住人からの積立金で賄われますが、昨今、大規模修繕費の未払いが増加している傾向にあります。このような未払いが、マンション内で慢性的に発生することで、工事の施工時期や内容に悪影響を及ぼすことが懸念されます。

こんな時は誰に相談するべき?
組合への未払い債務のあるマンションを買い受けたタナカさんは、マンション側への支払いには対応しなければなりません。ただし、この事実を知らされていなければ不測の損害を被っていることになります。
このようなケースでは、相手側がスムーズに支払いに応じてくれれば問題ありません。しかし、個人間ではトラブルに発展するケースも少なくありません。不動産法務に精通している弁護士への相談が、早期解決への第一歩と言えるでしょう。

【弁護士の一言】
今回のケースは特殊な例だとは思いますが、不動産会社に仲介を依頼すると、売買金額の「3%+6万円」と、少なくとも、数十万円の費用が発生しますので、一昔前は、個人間で不動産を売買することもありました。ただ、安易にやってしまうとトラブルになるというお話です。

特に、不動産売買については、今回のようなマンション管理費の問題や、契約後には法務局にて登記手続を行わねばなりません。よっぽどのことがない限り、「不動産会社+司法書士」へと、売買の際には依頼すべきだと思います。

【監修:代表弁護士 山村 暢彦】

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