人生で一番大きな買い物は、マイホームかもしれません。
マイホームを購入する際は、数千万円の住宅ローンを抱えることになります。そのとき、金融機関で融資を受けるのが一般的ですが、なかには住宅ローンでトラブルが生じてしまう人もいるようです。今回は、そんな住宅ローンのトラブル事例について紹介します。
住宅ローンを組む際には、熟慮が必要
住宅ローンには大きく分けて、固定金利と変動金利の2種類が存在します。長期間固定金利といえばフラット35などの、長期固定金利の金融商品が有名ではないでしょうか。
住宅ローンには数多くのプラン・商品が存在するため、自分が利用しようとしている住宅ローンがどのようなもので、メリット・デメリットなどについても、十分調べておく必要があるでしょう。
3年固定金利で契約したが、4年目から金利が大幅に上がった
3年~10年の期間で固定金利であり、途中から変動金利に切り替わる住宅ローンがあります。
現在の記録的な低金利の市場では、固定金利の方が高くつくため、変動金利の方が月々の返済額が安くなります。しかし、変動金利は経済動向など様々な要素が絡み合って、利率が変動します。そのため、場合によっては大きく利率が上昇して、返済額が高くなる可能性も秘めているわけです。
例を挙げると、固定金利での支払い期間が終了して、変動金利に切り替わり、大幅な金利上昇となり、毎月の支払いが行き詰まるケースなどが挙げられます。
このようなケースでは契約段階で、金利変動のリスクを十分把握して、ローン計画を組むべきと言えます。他の金融機関に借り換えを相談する等の手段を検討することになるでしょう。
社内融資を受けていたが、退職後の一括返済を迫られた
社内融資という制度を知っていますか?
これは低金利で担保が不要の融資で、その会社の社員であれば福利厚生の一環で利用することが可能です。
メリットも多いのですが、多くの場合、退職する際に一括返済することとなっています。昨今では転職やリストラなどを理由に、住宅ローンを目的に受けた社内融資の一括返済において、トラブルが生じているようです。
具体的には他の金融機関で、借り換えを検討するなどの対応を取ることになるでしょう。しかし、金策に行き詰ってしまった社員が、社内融資を受けながら、連絡を絶ち、消息が不明となり長期のトラブルになるケースもあります。
融資する会社側もそのような際は、弁護士等に依頼して、法的な手段を検討する必要があるでしょう。
【監修:弁護士 山村暢彦】