都内・横浜で『不動産・相続』でお困りなら山村法律事務所へ
  1. トップ
  2. コラム
  3. 賃貸マンション、アパートの素朴な疑問‼ 備え付けの家具・家電が壊れた…。「弁償する必要がある」と、言われた‼

賃貸マンション、アパートの素朴な疑問‼ 備え付けの家具・家電が壊れた…。「弁償する必要がある」と、言われた‼

昨今、家具付きの賃貸アパートやマンションが増えています。
入居者にとっては初期費用節約、入居時と引っ越し時の家具家電の購入負担が減り、メリットが大きいと思います。とても便利な家具付き物件なのですが、近年、これらを巡ってのトラブルも増加しています。

家具家電付き物件は注意が必要?

備え付きの家具・家電は、ベッド・デスク・ソファー・エアコン・テレビ・冷蔵庫・洗濯機など、生活に必要な家具のほとんどがレンタル可能です。これだけ種類も増えれば、生活必需品の多くを備え付けの家具・家電で済ませてしまおう、という人も少なくありません。

しかし、こういった備え付けの物品を破損してしまった場合、弁償する必要はあるのでしょうか?便利なのはいいけれども、破損によって修理費などを請求されるのでは?と、不安を抱く人も増えているようです。

家具付き物件に入居。寿命で家電が壊れた場合、弁償する必要がある?

通常の使用の範囲内で家具や家電が壊れたのであれば、それは、モノの寿命です。そして、修理費用や交換対応については、契約書に記載されている内容に沿って行われることになります。
例えば、家具・家電が「物件の設備」という位置付けであれば、修理費用や交換対応については、貸主側の方に責任が生じることになると考えられます。

わざと壊したり、明らかに賃借人に過失がある場合は?

備え付けの家具・家電を故意に壊す、重過失によって壊すなどした場合は、貸主側が弁償を求めてくる可能性があると言えるでしょう。

トラブルを事前に防ぐには契約書をチェック

家具・家電付きの物件で物品を破損した場合の取り扱いは、契約書に明記されていますから、これに従って対応されます。
大手のマンスリーアパート会社では、備え付け家具・家電に故障や不具合は、カスタマーセンターに連絡することで、無料で修理・交換の手配を受けることができます。通常はこのような破損、初期の不具合などは、ある程度想定して契約書に明記されているケースが多いため、困った時は、まず契約書の内容を確認してみると良いでしょう。
また、このような物件を賃貸する際に、契約書に備え付け家具・家電の取り扱いが書かれていない場合も想定されます。そのようなケースでは、必ず相手に家具・家電の取り扱いや壊れた場合の費用負担について確認を取っておきましょう。

便利の裏には、思いもよらないトラブルが潜んでいることもあります。事前にトラブルを予防する意識で、契約内容は十分に確認しておきましょう。

【弁護士の一言】

賃貸アパートの備え付け家具はお話したとおりですが、多いトラブルは、売買契約時の設備トラブルです。特に中古物件に多いです。当然、設備は、全部壊れていないのが当たり前だと考えるかもしれませんが、中古の売買契約ではそうではありません。例えば、「インターホン故障」のまま、不動産の売買が行われることもあるのです。
あくまで「売買」は「不動産=土地と建物」がメインなので、設備自体は付属品のような考え方になるケースもあるのです。
このようなトラブルがないように、「物件状況報告書」という建物の付属設備や建物状況がどうなっているかが記載された書面をよく読んで、分からないところは、しっかりと質問して、疑問点を解消したうえで、取引を進めましょう。

【監修:代表弁護士 山村 暢彦】

上部へスクロール