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マイホームを購入。工期の大幅な遅延は、損害賠償請求できる?

せっかくマイホームを購入したのに、工期が大幅に遅れることが、現実に起こるのでしょうか?
短い期間の遅れであれば仕方ない気もしますが、長期間に渡って工期が遅れる場合は、想定外の費用が発生することも考えられます。

工期遅れ。現実にある?

参考:独立行政法人 国民生活センター(報道発表資料)
http://www.kokusen.go.jp/pdf/n-20141030_2.pdf

このグラフは2014年10月の古いデータではありますが、戸建て住宅における新築工事、リフォーム工事等での工期・着工遅れ等に関する集計データです。
このデータを見ると、2009年から2014年の期間で大幅に相談件数が増加しています。グラフの赤い部分は2013年の同時期に約600件の相談件数であったのが、2014年の同時期では781件と約30%も増加していることを表しています。
このグラフにより、現在も非常に多くのトラブルや相談が発生していると考えるのが妥当と言えるでしょう。

工期遅れの理由によっては、損害賠償請求が可能
工期遅れを理由として、損害賠償請求は可能です。しかし、簡単に賠償金を払ってもらえるかというと、そうでもなく、問題が長期化してしまうケースも珍しくありません。

また、実際に工期が遅れると次のような費用が余分に発生することが予測されます。
・仮住まいの賃貸物件に家賃が嵩んでしまう。(余計な仮住まい費用がかかる)
・仮住まいには既に次の入居人が決まっているため、新たな仮住まいに入居する際の諸費用がかかる。

このような想定外の費用が発生した場合、損害賠償請求自体は可能と考えられます。しかし、相手側のやむを得ない事情で工期遅れが発生した場合は、争いに発展することもあるようです。
仲介会社がうまく取りまとめるか、弁護士に依頼するか等の対応を取らない限り、当事者同士だけでは、話がうまくまとまらないことが多いようです。

契約書の内容は、細かく確認しよう
「まさか、工期遅れは自分には関係ないだろう」と考えている方は、独立行政法人国民生活センターのデータを見ればわかる通り、ご自分の身にも、同じトラブルが起こる可能性があることがわかっていただけたと思います。
これらのトラブルに備えるためにも工事請負契約書の内容、特に工期や引き渡しが遅れた場合の業者側の対応については、十分担当者に確認を行うようにしましょう。

【弁護士の一言】
理屈上は「遅延損害金の請求ができる」が正しいのですが、現実的には難しい問題もあります。そもそも遅延した理由が業者の過失であれば損害賠償請求できるのですが、その遅延理由が天候等の避けられない理由だったり、施主側の仕様変更だったり、依頼した土地や家屋自体に問題があるケースもあり、結局、「遅延した原因が、何か」が簡単には特定できないからです。また、遅延損害金については、ひと月当たり●%などという定めを置いている契約書も多く、その場合、この金額までしか請求できないという問題もあります。
繰り返しになりますが、やはり遅延損害自体は請求はかなり難しく、施主側でも遅延した際の対応等を頭にいれておかねばならない問題かと思います。

【監修:代表弁護士 山村 暢彦】

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