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クレーマー対応の基本 2

 前回のクレーマーの基本対応1では、

①クレーム内容をヒヤリングする

ただ、

②結論は、その場で回答しない、といったことが初期対応で重要だとお話ししました。

 

①は、今後の方針を立てるために必須ですし、②は、担当者の方も感情的になって回答してしまうと、今後の対応が難しくなってしまうからです。

ほぼ100%会社が悪くなくて、言いがかりにすぎないと思っても、いったんは持ち帰ったほうが良いでしょう。


 相手のクレームをヒヤリングして、一ち帰ってきたら、いよいよクレーマーに対してどういう方針を取るかです。

 クレーマーの要求を大きく分けると、3つのパターンがあります。

①会社に落ち度がないもの

②会社に落ち度があるもの(だが、要求が過剰)

③会社に落ち度があるものの、金銭的な賠償責任は負わないもの


 特に、②・③のパターンは、事実関係の正確な確認と、法的な判断も伴うところなので、一度専門家に相談したほうが良いでしょう。


 ①は、典型的なクレーマーです。会社に落ち度がないのに、何かしら、いちゃもんをつけて、自分の有利な条件にしたり、不当な利益を得ようとするパターンです。

 ②は、線引きが難しいですが、会社側に、確かに落ち度があるものの、お客さまから過剰な要求をされるようなパターンです。

 たとえば、動作不良の設備を一部交換すれば済む(5万円程度の負担)のに、それに関係する機器全てを取り換えろ(100万円近くの負担)と要求してくるようなパターンです。

 ③も非常に良くあるケースで、確かに、会社側に落ち度と言いますか、不手際はあるものの、法的に金銭で賠償するほどのものではないケースです。

 打ち合わせへの遅刻などのマナー違反や、引渡しの数日の遅れなどがこの典型例です。


 ①・②・③共に、以前からある問題ですが、特に近年は、いい意味でも悪い意味でも法律の整備が進んでいることで、今までは何でもないことが、法的紛争に発展するケースが多くなりました。


次回は、「クレーマーと謝罪」についてです。


【文責 弁護士 山村暢彦】

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