不動産会社への民法改正の影響 2

 前回のコラムでは、

 ①改正民法が適用される

 ②それあたって、その対策をしなければならない

 といったお話しでした。

今回は、不動産売買と、不動産賃貸で気を付けないといけない改正ポイントをお話しいたします。


【不動産売買】

 これまで瑕疵担保責任と呼んでいた土地や建物に不備があった場合の責任が、「契約不適合責任」というものに変更されました。

 今までは法律が、予定していた「瑕疵」と評価できる場合には、修理や金銭賠償しなければいけなかった問題が、民法改正後は、契約と比べて土地や建物に不備があった場合に、責任が生じるという内容に変更となります。

 実際は、今までも「特約」などで修正していたので、実務的にそれほど違和感のある改正ではないとは思います。ただ、法律の「瑕疵」ではなく、「契約内容」が基準になりますから、契約書をどのように作成するかで、要求できる賠償の内容が有利か不利か、より大きく影響するようになってきます。


【不動産賃貸】

 一番大きく変わったのは、個人の保証人の規制で、非常に細かくなりました。

 今までは、家賃の保証人だったら、その不払いの家賃全額を保証人に請求できましたが、民法改正後の個人の保証人には、「100万円までの」等、一定の金額までの保証を行うことを事前に決めておかないといけなくなりました。保証人だからと、不払賃料を無限に追ってもらえるわけではなくなったのです。

 また、事業用の賃貸物件では、個人の保証人には、現在の財産状況や債務の状況を開示しないといけない、といった規制も出てきました。

 既に賃貸業界は、個人の保証人ではなく、保証会社を利用する方向にシフトしていると思いますが、民法改正後で、その傾向はより強まりました。これからもオーナーチェンジ物件などでは、以前の保証人・不払賃料・敷金などの項目を、より厳格に定め直さないといけない状況になるでしょうから、気を付けていく必要があります。

その他、気がかりなことがありましたら、是非、弊所までご相談ください。


【文責 弁護士 山村暢彦】

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